メー ルマガジン「ベトナム株情報」 
VOL.
182
2012.6.19


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CONTENTS
 
01. キリン、国際食品の株式を追加取得
02. 週間☆アクセス数上位ランキング!
    
特集2012年6月11日~2012年6月17日)
03. 噂のうわさ話
    水産業界
04. サイゴン・街角風景  
   「
ムイネーの少年
  
 01.   キリン、国際食品の株式を追加取得

 キリンホールディングス株式会社(東京都中央区)は8日、果汁飲料などを手掛ける
国際食品[IFS]の株式追加取得を完了したと発表した。11日付ストックが報じた。

昨年3月、キリンホールディングスはマレーシアのトレード・オーシャン・ホールディングス社(TOH社)が
保有していたIFC株式を買取り、IFS社の発行済株式の57.25%を取得し子会社化していた。今回は、
TOHが出資しているインドシナ・ビバレッジ社(英領バージン諸島)の保有するIFC株式も買取り、
IFS社の発式済み株式の23.12%を追加取得したもの。これによりキリンホールディングスの
IFS社株式の保有比率は80.37%にまで上昇した。


 
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 02.   週間☆アクセス数上位ランキング! 
    (2012年6月11日~2012年6月17日)

このコーナーでは、前週のベトナム株情報(www.viet-kabu.com)の
アクセス数の多かった記事を紹介いたします。

1 位
  ビナミルク、第1四半期も好業績、一方でシェア獲得競争は熾烈化
[2012/06/11 17:03 JST更新]
http://www.viet-kabu.com/news/hochiminh/120611040145.html

 ビナミルク[VNM] はベトナムを代表する乳業企業で、圧倒的な市場シェアを占めているが、
今後もそれを維持出来ると断定することは難しい。11日付ダウトゥチュンコアン誌が報じた。

  VNMは全国に11か所の生産拠点(年間生産能力:67万7150t)を保有しており、全ての工場で
国際水準のヨーロッパ製機械設備を導入している。また全国64の省・市に広がる卸業者250か所、
小売業者14万か所を含む広大な販売網を有しており、運送時間の短縮と運送料の節減を行い、
コスト削減を図っている。非公式データによれば、VNMの製品別市場シェアは、◇練乳:80.0%、
◇牛乳:46.3%、◇粉ミルク:22.8%、◇ヨーグルト:98.6%などとなっている。

  また、来年の第1四半期までに以下の新工場3か所を稼動開始する予定である。
・2012年6月:牛乳・ヨーグルト生産工場
・2013年第1四半期:牛乳生産工場
・2013年第1四半期:粉ミルク生産工場

  これら3か所の工場が稼動することで同社の生産能力は一段と増強され、
シェア拡大に繋がることが期待されている。

  VNMの2012年第1四半期業績
・売上高:5兆8763億ドン(約224億円、前年同期比:29.6%増)
・税引後利益:1兆2704億ドンドン(約48億4900万円、前年同期比:26.2%増)
・1株当たり利益(EPS):2286ドン(約8.7円、前年同期比:▲19.5%減)

  今年第1四半期も引き続き好業績を達成したが、売上原価率は前年同期の66.7%から69.4%に上昇している。

  第1四半期末時点の現金及び現金相当は2兆9832億ドン(約113億円)。このうち、預金期間3か月未満の
定期預金は2兆1121億ドン(約80億円)に上っており、同社に多額の受取利息をもたらしている。

  また同社は2012年、投資案件に4兆5370億ドン(約173億円)を投入し、2013年から2016年までの
4年間に更に3兆1660億ドン(約120億円)を投入する予定である。

  第1四半期末時点での流動負債3兆5779億ドン(約136億円)の中身を見てみると、買掛金と前受金の合計が
2兆2310億ドン(約85億円)と全体の6割も占め、これは同社が自社の強いブランド力を活かし取引先との間で
資金を上手く活用出来ていることを意味する。しかし、トゥルーミルクやバービーなど多くの競合他社が続々と
市場に参入し、今後シェア獲得競争が以前にも増して熾烈化していくことが予想される。

  VNMはベトナムトップクラスの乳業企業であり、堅調な国内需要のもとで今後も好業績を達成していくことが
見込まれている。しかし、競合相手が企業力を高め更なるシェア獲得を図っている中で、VNMがシェア拡大を
図ることは容易なことではないというのもまた事実である。

2 位 
リー冷蔵電気工業、ファンドのポートフォリオから外された理由とは
[2012/06/14 20:06 JST更新]
http://www.viet-kabu.com/news/hochiminh/120614063547.html
  
国内大手上場投資信託のDB X-Trackers FTSE Vietnam Index ETFは、組入れ銘柄を
変更するため、「FTSE Vietnam All-Share Index」と「FTSE Vietnam Index」の2つの
インデックスファンドから、リー冷蔵電気工業 [REE]を含む複数の銘柄を6月中に
売却すると発表した。13日付カフェエフが報じた。

  各事業が順調で第1四半期に好業績を達成したREEを売却するこのファンドの
動きに不思議を思う人がいるかもしれないが、よくよく分析してみればこれは
決して唐突な決定ではないということが分かる。

  REEの株価は2012年年初から大幅に上昇し、REEの外国人株式保有率は48.29%とほぼ上限に
達している。海外投資家の取引余地が殆ど残っていないため、株価が大きく上昇することを期待するのが難しい。

  REEは短期投資先として◇サコムバンク[STB]、◇アジアコマーシャル銀行[ACB]の2銀行の株式を
取得したが、第1四半期に手持ちのSTB株の全てを売却した。STBの取得価格がとても低かったため
多額の株式売却益(キャピタルゲイン)を獲得し、これはREEの利益に大きく寄与した。

  それとは反対に、ACBへの投資については、多額の証券投資損失引当金を
計上しなければならない状況にある。同社はACBの約532万株を保有し、平均取得価格は
5万7895ドン(約220円)、投資総額は約3081億ドン(約11億7100万円)だった。
2011年12月末時点でACB株価が2万5600ドン(約97円)になったため、ACB株式投資に
対する証券投資損失引当金は約1361億ドン(約5億1700万円)に上る計算になる。

  上記のことから分かるように、ACB株式を保有し続けている間に株価が上昇した場合には、
引当金を戻し入れ出来るチャンスもあるが、上昇する保証はない。利益になるSTB株式を既に
売却し(益出し)、損失になりかねないACB株式を保有し続ける(損失繰り延べ)REEはリスクを
秘めていると言わざるを得ない。

  なお、REEは現在、発電や水道などのインフラ事業に約1兆1000億ドン(約41億8300万円)を
投資しているが、これらの事業は先行投資コストが大きく、資金回収期間が長い。長期的な視野に
立てば、これら事業は安定した利益をもたらすことが期待出来るが、全ては初期段階にあり、
利益貢献するにはいたっていない。
 

 
 
3 位   カンボジア銀行業界、3月末時点の貸付金残高・預金残高が大幅増加
[2012/06/12 17:40 JST更新]
http://www.viet-kabu.com/news/cambodia/120612044821.html
 
 カンボジア国家銀行(中央銀行-NBC)は、カンボジアの商業銀行31行の貸付金残高合計及び
預金残高合計を次の通り発表した。12日付プノンペンポストが報じた。

・貸付金残高:46億ドル(約3634億円)、年初比+35.0%増
・預金残高:51億9000万ドル(約4100億円)、年初比+25.0%増

  カンボジア最大手の銀行であるACLEDA銀行では、3月末時点の貸付金残高は
昨年末時点の10億ドル(約790億円)から11億0300万ドル(約871億円)へ増加した。
Kookmin銀行では、貸付金残高及び預金残高はそれぞれ+20.0%、+50.0%の増加となった。

  NBCのNguon Sokha報道官は、「経済が安定的に推移していることがビジネス活動に
対する強力な支援材料になっている。それに伴い、資金借入の需要が高まっており、
特に、農業セクター向け貸付は急速に成長している」とコメントした。

  欧州経済が混迷を極める中、カンボジア銀行業は引き続き現在の成長率を維持すると期待されている。
 
 

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03. 噂のうわさ話
 
※くれぐれもお取り扱いにご注意ください!!
現地投資家は何を考え、何に基づいて投資をするのか?
いろいろと推察しながら、しかし、あくまでも「噂として」お楽しみください。
 
※こちらの記事はグローバルリンクアドバイザーズ株式会社が、
毎週有料会員向けに配信しているメールマガジン「ベトナム株通信」の
過去記事をご提供いただいたものから「ベトナム株情報」が独自に選んだ、
おもしろい噂を組み合わせて掲載しています。


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______________________________
 
ベトナム現地投資家のうわさ話・水産業界

(2012年6月19日 発行ベトナム株通信 第1686号)
______________________________

■■■水産業界■■■
フンブオン水産[HVG]
ミンフー水産グループ[MPC]
ビンホアン水産[VHC]


   年初5か月の水産輸出額は前年同期比+11.7%増の23億ドル(約1817億円)
とかなり好調となったが、引き続き多くの問題に直面している。

1、原材料不足: 疫病が拡大し、また中国との領有権問題もあるためか漁獲量と
養殖量は共に大きく伸び悩んでいる。水産企業の買取り価格が低い水準に
留まっているため、多くの養殖業者が生産を一時的に中止したりしており、
また漁民も燃料など石油関連製品が大きく上昇しているため漁獲を
一時停止したりする者がいる。

2、資金調達難: 大手水産のビンアン水産(ビアンフィッシュコ)が
経営破たんに陥っていることから、多くの商業銀行は水産企業や
水産養殖業者に対して貸し渋り傾向にある。

ベトナム水産加工輸出協会(VASEP)によると、チャ魚企業の約90%、
エビ企業の約50%は流動資金確保のために新たな資金を必要としているが、
資金調達難が続いているのが現状である。

3、各種規制の厳格化: パッケージ、労働組合、輸出品質管理、
検疫などに関する規定が厳しくなっていることも水産企業の
コスト増加に繋がっている。

4、企業間格差の拡大: 2012年5月末時点での水産輸出企業数は
前年5月末比約▲40%減の473社になった。これら企業の殆どは
養殖や加工を行わない純粋な商社である。エビ輸出トップ20社の
年初4か月の輸出額は全国のエビ輸出額の圧倒的な割合を占め、
大手企業と中小企業との間の乖離が著しく拡大していることは明らかである。

5、欧州での需要減: ベトナムの大手顧客である欧州連合(EU)に対する輸出額は
減少傾向にある。これはソブリンクライシスに伴う景気後退で需要が減少しているためと
見られている。EUの水産輸入業者の資金支払い期間が長くなっていることも注目に値する。

6、疫病の発生: 疫病が拡大しているため、エビ輸出量は今後数か月で
減少する恐れがある。年初4か月のエビ輸出額は前年同期比+5%増加したが、
4月のエビ輸出額は前月比▲8%減の1億6300万ドル(約128億円)に落ち込んだ。

7、エビの生産規模が比較的小さい: ベトナム産エビはインドネシアやインドなどの
周辺諸国と比べて生産コストが15~25%高い水準にある。これは生産規模が
比較的小さいためである。景気低迷が続いている中で生産規模を拡大するための
長期投資を行う企業はめったにない。

8、大手に有利な状況: 政府は国内養殖業界を保護するために水産原材料の輸入を
抑制する対策を採っている。それでも養殖業者など中小の水産企業は弱体で資金力も乏しく、
銀行からの借り入れが難しい現状にある。ミンフー水産グループ[MPC]フンブオン水産[HVG]
ビンホアン水産[VHC]
など、飼料生産や水産養殖から加工、輸出までを含む一環生産体制を
ほぼ確保出来る大手水産企業は商業銀行から資金を容易に借り入れられるが、支払利息が
明らかに大きな負担になっている。

利息負担の重いことは確かであるが、中小企業が経営破たんに迫られている中で、
大手企業にとって今は言わば市場シェアを獲得するためのまたとないチャンスと言えるだろう。



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04.サイゴン・街角風景

毎週、ベトナムのほのぼの写真をお届けいたします。
今週は「ムイネーの少年
です。

少し前の話になりますが、ムイネーへ行ってきました。
ベトナム南部、ホーチミン市から中部へ向かってバスに揺られること4時間半、
もともとは小さな漁村でしたがリゾート開発されました。
ムイネーは砂丘から眺める朝日が名物だそう。

運動不足の体にはちょっときついですが

早朝の真っ暗闇の中、えっちらおっちら登り
適当な場所に腰を下ろして一息ついていると
対岸からお日様が顔を出してきます。

でも、周りのベトナム人達は・・

砂滑りを楽しんでいました。

こちらは砂滑りの板を貸す業者の少年。

外国人が珍しいのか借りる気のない相手とわかっていながら
ずーっと私たちのそばに座っていました。


(photo by ongbatman

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今回は、ここまでです。
最後まで、お読みいただきましてありがとうございます。

今後とも、「ベ トナム株情報」をよろしくお願いいたします。

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